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甲武信ヶ岳のはなし

『日本百名山の伝説と神話』
67番:甲武信ヶ岳のはなし

▼【概略説明】
山梨・埼玉・長野の3県に
またがる甲武甲斐、武蔵、
信濃の三国にまたがるので
一字ずつとり甲武信ヶ岳。

埼玉県側では大空に
「ゲンコツ」が持ち
上がっているように
見えるので、
「拳(コブシ)」と
呼んでいました。

さらに遠く群馬県の
西部では「三国山」、
同県浜平では
大三国(おおみくに)と
呼んでいたそうです。

このように各山ろくから
見てそれぞれの山名で
呼んでいたわけです。

しかし甲武信と書いて
「こぶし」と
読ませるには、やはり
無理があります。

それは明治時代、
農商務省が地図を
作ったとき、3つの国名の
一字ずつをとって
「甲武信」としました。

さらに武蔵側で
「拳(コブシ)」呼んで
いることに目をつけ、
甲武信の字を「こぶし」と
読ませたということです。

甲武信岳には荒川、
千曲川、笛吹川と3つの
源流があります。

とくに笛吹川源流の
ふもとでは源流まつりも
行われています。

川の名前になった
笛吹権三郎の伝説も
あります……

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『日本百名山の伝説と神話』66番:雲取山のはなし

▼山旅【ひとり画ってん】

『日本百名山の伝説と神話』
66番:雲取山のはなし

▼【概略説明】
東京の屋根といわれる
雲取山。東京都の山の
中では最高峰。

雲取山とはこのあたりで
最も高い山なので
雲に隠れやすいため
などの説があります。

また、江戸時代の地誌
『新編武蔵国風土記稿』
には「ただ雲をも手に
取るばかりの山なれば
とてかく号せり」と
あります。

明治中期に書かれた
『武蔵通誌』(山岳編)
には大雲取山の名のほか、
雲取ヶ岳・雲採山などの
名があります。

木暮理太郎はその著
「山の憶い出」の
なかでも「平地に波瀾を
起こした幾多の小山脈が、
彼方からも此方からも
アミーバーの偽足の
ようにからみ合って、…」
などと綴っています。

山岳修験道が
盛んだったころ雲取山は、
秩父三峰山の奥の院の
奥の院。三ツ峰三山は
行者たちの回峰した山々。

そんな山なら天狗の
一人や二人いないわけが
ないはずです。

『新編武蔵風土記稿』
にも、「爰(ここ)に
石権現を祭り、
小石祠を立つ」と
あります。しかしこの
小石祠は、あちこち探し
歩いても地元に
問い合わせても、
分からずじまい。
幻の天狗でありました。

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両神山のはなし

『日本百名山の伝説と神話』
65番:両神山のはなし


▼【概略説明】
 秩父の両神山(りょうかみさん)
は、岩峰が鋸の歯がならんでいる
ようで、遠くからでも一目で分か
ります。山頂の剣ヶ峰から北へ、
前東岳・東岳・西岳・八丁峠へ延
びる、ゴツゴツした主脈の険しい
尾根がつづいています。

 山名は大昔、日本武尊が山頂に
伊弉諾(イザナギ)・伊弉册(イ
ザナミ)の男女2神をまったから
だといいます。そのほか、「八日
見山説」、「龍頭山(りゅうかみや
ま)説」などがあります。山中の
あちこちに石仏が建っていて、そ
の数300体以上といわれます。こ
んな山ですから、信仰の山として、
三峰山三峰神社、武甲山御嶽神社
とともに「秩父三山」と呼ばれる
ほど民衆に信仰されました。

 主峰剣ヶ峰の南東直下、鳥居の
ある小広場(ここが昔の案内書の
山頂部らしい)には、ふたつの神
社の本社が、背中合わせに建って
います。両方ともこま犬はオオカ
ミです。これもこの地方に伝わる
オオカミ信仰のよるものです。


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八ヶ岳のはなし

『日本百名山の伝説と神話』
64番:八ヶ岳のはなし

▼【概略説明】
 八ヶ岳とは、山梨県と長野県の
境にある南北30キロにもわたる
連峰。最高峰は赤岳(2899m)
で、かつてはここも修験の道場だ
ったそうです。そもそも八ヶ岳は、
八つの峰からその名があるといい
ます。しかし、地域により、文献
によって八つの峰々が違ってきて
しまうから困ります。

 そりゃそうでしょう。ふもとか
ら見える峰は、その地方地方で違
いますからねえ。でもよく八つに
こだわったものです。さて、甲府
盆地から見て、南東にそびえる富
士山、それとは反対側の北西にあ
る八ヶ岳はどうも冴えません。し
かも、北西は死霊のおもむく地と
もされています。

 山の形も優れず、人々は昔から
どうしても富士山に対して八ヶ岳
には、陰・負のイメージを持って
いたようです。そんなことからか、
富士山と八ヶ岳の争う伝説は、い
くつもある山の高さ比べ伝説で
も、いつも八ヶ岳が負けるような
話ばかりです。

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蓼科山のはなし

▼山旅【ひとり画ってん】
蓼科山のはなし

★【目次】
・【蓼科山とは】
・【山名・異名】
・【山頂】
・【雷鳥・雷獣】
・【蓼科山の薬草】
・【甲賀三郎伝説】
・【甲賀三郎伝説の類話】
・【兄妹山とデエラン坊伝説】

★【概略説明】
山の形が富士山に
似ているので、
諏訪富士とも呼ばれている
北八ヶ岳の一番北に
そびえる蓼科山。

頂上は直径約100mもの
火口のあとが岩の広場に
なっています。

そこはまるで大展望台の
ようで、南北八ヶ岳から
霧ヶ峰、美ヶ原、南、
中央、北アルプス、
浅間山、上越国境、
秩父山脈の山々と
360度の眺望です。

かつてこの山に
「雷鳥」や「雷獣」という
不思議な動物がいたという
記録があります。

雷獣は「大きさ小犬の
ごとくにて、灰色。
毛松葉の針のごとく、
手をさへるに、いらつきて
手掌痛し。頭長く
鳥のごとく成口ばしあり。
嘴は半黒し。

尾は狐のごとく、
ふつさりとしたり。
利爪(つめ)は
鷲よりもたけく、
深山大木などに、
爪の痕あるものは、
決して是也」なのだ
そうです。

さて、山頂の広場には
穴があり諏訪湖に通じて
いるといいます。

行方不明の愛妾を探しに
穴に入った甲賀三郎は
出てこられなくなったと
いう伝説があります。

諏訪湖の神渡りは
三郎が渡る道だと
いいます。

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