山の軽口ばなし:「落ちこぼれ竿打ち仙人」
「落ちこぼれ竿打ち仙人」
山や峠には仙人の名がつくところが多い。空を飛べ、
変身、不老長寿など自由自在のこんな仙人にも落ちこぼ
れがいるというから愉快です。
奈良時代、大和の国出身の「竿打ち仙人」という人が
いました。これが未熟な仙人で、仙薬を飲んで一生懸命
修行をしますが、いっこうに空を飛べません。
半分あきらめかかっていたころ、勢いをつけて飛び上
がったら、どういうはずみか、2~3mの所をヒョロヒ
ョロ飛べるようになりました。大人たちは、それでも人
のできる技ではないと感心。
しかし、喜んだのは悪ガキ共。トンボやチョウと同じ
ように、竿をもって仙人を追い回します。慌てた竿打ち
仙人は逃げ回っていたということです。
竿で追いかけられていたので「竿打ち仙人」と呼ばれ
ていましたが、いつしかいなくなり「その終(は)つる
所を知らざりけり」と古書『本朝神仙伝』に出ています。
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- 2023年05月10日
- 山の伝承