山の読みもの・言い伝え「越後・苗場山の田んぼ」
▼「越後・苗場山の田んぼ」
【概略文】
苗場山山頂はその名のように、稲田のような小さな池が湿原いっ
ぱいに広がっています。江戸後期の『北越雪譜』にも「是絶頂は周
一里といふ。莽々たる平蕪高低の所を不見、山の名によぶ苗場とい
ふ所こゝかしこにあり。…
…そのさま人のつくりたる田の如き中に、人の植たるやうに苗に
似たる草生ひたり、苗代を半(なかば)とりのこしたるやうなる所
もあり。…
…これを奇なりとおもふに、此田の中に蛙蝗螽(かえるいなご)
もありて常の田にかはる事なし、又いかなる日てりにも田水枯ずと
ぞ」とあります。
ここも古くから信仰の山。かつて水垢離をとった祓川などの行場
名や石碑もあります。私が登ったの時は小屋前の「苗場」はまだ雪
の下。秘境といわれれた秋山郷方面へ木道が続いています。
木道の上を散策しながら、秋にまた来て、この下に広がる「田ん
ぼ」に実る穂や、カエルやイナゴの姿を見たいものです。
▼【本文】https://toki.moo.jp/mail-maga/gate-mem/membe07.html
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★おわり
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- 2022年10月17日
- 山歩き