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奥多摩のはなし「行方不明者を呼ぶ今熊山」


奥多摩のはなし「行方不明者を呼ぶ今熊山」

【概略】
安閑天皇東行の時、妃の橘の仲皇女が行方不明になった。ある夜、

天皇の夢枕に「武蔵国今熊山に詣で、祈願せよ」との神のお告げが

ありました。



早速勅使がやって来て山頂の社に祈願、妃の名前を大声で呼んだ

ところ無事発見できたという。以来この山は「呼ばわり山」と呼ば

れ、人捜し、行方不明者を見つけてくれる神として信仰を集めたと

いいます。



 以前は時々、神隠しや人さらいでいなくなった子供の名前を呼ぶ

母親の声が聞こえてきたそうです。この山はまた、子供を親元から

「呼ばわって」連れてきてしまう山との意味もあるという。



神が誘拐するとは、あな恐ろしや。山頂で大声で叫ぶのは誘拐犯

に子供を帰せと迫っているわけです。山宮裏の石碑にある天狗の文

字や里宮にうちわの紋章があるのは、その犯人を天狗としているの

でしょうか。

・東京都八王子市

……【さらに本文と出典】は筆者のページで↓
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山の石仏「長野県修那羅山(峠)にも蔵王権現がありました」


▼山の石仏「長野県修那羅山(峠)の蔵王権現」

 蔵王という文字もよく目にします。ふつう「蔵王」というと東北

の蔵王連峰を思い浮かべます。しかし、その元である蔵王権現は、

奈良時代、修験道の祖・役ノ行者(えんのぎょうじゃ)が、苦しむ

人たちを救うにふさわしい神を求めて、奈良県の吉野金峰山(きん

ぷせん)に籠もり、苦行のうちに感得した悪魔降伏(ごうぶく)の

菩薩だそうです。



 金剛蔵王菩薩ともいうそうです。その像は一面三目の顔で、青黒

色の憤怒相。怒髪天をつき、右手に三鈷杵(さんこしょ)を高く振

り上げてにぎり、左手は剣印(けんいん)という印を結んで腰にあ


てています。右足を踏み上げ、左足で岩の上に立っています。



 これは仏典には説かれていない日本独自の神だそうです。ご利益

は魔障除去、怨敵退散、所願成就、商売繁盛、事業繁栄とされてい

ます。



 蔵王権現の最初の記録は『今昔物語』(巻第十一、第三)で、「金

峰山(みたけ)の蔵王菩薩は、この優婆塞(うばそく)が祈った結

果、生じなさった菩薩である」とあります。

……【さらには】↓
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奥多摩のはなし「蕎麦粒山」



【奥多摩のはなし】は「蕎麦粒山」

【概略】
 東京都の奥座敷といわれる奥多摩。そのJR奥多摩駅のちょうど
真北、埼玉県秩父市との境に蕎麦粒山という山があります。この山
は標高はさほど高くはありませんが、行程が長くあなどれません。

 山頂は南面が開けていて川苔山方面が見渡せ、またかたわらの岩
の上からは秩父方面も眺められます。この山は三角山とか火打山と
も呼ばれるという。

 とがったような姿が特徴的なので「三角山」なのだそうです。ま
た麺類になる作物のソバの実は、ひし形をしていてとがっています。
この山も遠くから見ると三角形でソバの実を立てたようなのがこの
名の由来。

 同じ奥多摩の大岳山や三ツドッケとも似ています。さらに火打山
というのは埼玉県側秩父市の村人の呼び方とか。山頂には、火打ち
石といわれる燧石質(すいせきしつ)の露岩が散在しており、山名
はそこから来ているという。
・東京都奥多摩町と埼玉県秩父市にまたがる。


……【さらに本文と出典】は筆者のページで↓
http://toki.moo.jp//merumaga/octama/oct-03.html



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▼富山県立山の天狗・縄乗坊(しじょうぼう)とそのいわれ

▼富山県立山の天狗・縄乗坊(しじょうぼう)とそのいわれ

【本文】
北アルプス立山にも、天狗がすんでいることになっています。弥

陀ヶ原東部の溶岩台地を天狗平、その南側の山を天狗山といいま

す。立山信仰のいいつたえに「参詣人の不敬、慢心の者には天狗

が怒り、石を投げる」とあります。天狗の名は立山縄乗坊(しじ

ょうぼう)と呼ばれています。



『甲子夜話』(かっしやわ)(1821年・江戸時代文政4年起稿)と

いう本の(巻七十三)に、ある時、千葉県上総(かずさ)の源左

衛門という人が天狗にさらわれました。そしてここ立山にある大

きな洞窟(穴は石川県の白山まで通じているという)に連れこま

れた話が載っています。



立山は、主峰の雄山(おやま)、大汝山(おおなんじやま)、富士

ノ折立(おりたて)の三峰をとくに「立山三山」というそうです。

雄山山頂には雄山神社奥宮(立山権現)があります。祭られてい

る神は伊邪那岐命(いざなぎのみこと)と刀尾(たちお)天神とい

う神さまだそうです。



立山権現などと、よくいわれる権現とは、聞きかじりによれば「平

安時代におこった本地垂迹説(ほんぢすいじゃくせつ)という説

によるもので、日本の神は仏や菩薩が人々を救うために権(かり

・仮)に神の姿になってあらわれているものだとしています。



それによれば、伊邪那岐命の本地仏(ほんぢぶつ・本当の姿の仏

さま)は阿弥陀如来で、刀尾天神の本地仏は不動明王だそうです。

さらに刀尾天神は地主神で手力雄命(たぢからおのみこと)のこ

とだそうです。



もともとこの立山を開山したのは佐伯有頼(さえきありより・の

ちの慈興上人、実際は約200年後の延喜年間の人)という人(大宝

元年・701開山)だとされています。そのあと天台宗、真言宗の修

験者たちにより、立山への入峰の道が作られます。



富山県中新川郡立山町から東へ向かって突き上げる常願寺川に

沿って、岩峅寺(いわくらじ)から芦峅寺(あしくらじ)という所を経由

して雄山に登る道は天台宗の人たちが通った入峰の道。



一方、富山県中新川郡上市町大岩にある大岩山日石寺を拠点とす

る真言宗は、馬場島(ばんばじま)から大日岳に登るコースだそ

うです。(天台宗の修験でも芦峅寺から大日岳の順路で入峰した)。

このコースはどちらも剱岳は避けています。



このように剱岳は近世末までは、立ち入ることはタブーの山だっ

たそうです。それでも登りたがる人間はいたらしく、天保9年(18

38)ごろ、加賀前田藩士の増(松)崎藤左衛門という人が剱岳へ登っ

たという記録があります。しかし、その帰途に急死しているとい

う(登るのは藩命違反だということで処分されたらしい)。



同じころ、修験者の快天も登頂したそうですが、自分の手柄とし

て自慢して歩いたため地元の村人に虐殺されたと聞きます。それ

でも、このタブーの山、しかも裏剣の仙人谷洞窟で修行した行者

がいたというから驚きです。



南北朝時代の作と思われる仏像が洞窟で見つかっています。大日

如来の座像らしいというから、たぶん真言系の修験者ではないか

といわれています。



下って明治40(1907)年、柴崎芳太郎が測量のため登山した時、

剣岳山頂で銅製錫杖頭と鉄剣を発見。さらに山頂わきの石窟の中

に木炭も見つけている話は有名です。その錫杖頭は8世紀代のも

のといい、こんな大昔から石窟は籠山修行の場だったといいます。



そんなに古くから盛んだった修験道場の立山、剱岳あたりに天狗

がいないわけがなく、いろいろな天狗ばなしが伝わっています。

しかし、いまではシーズンになると押すな押すなの登山者たち。



雄山神社は本殿に入るのに入場料をとられ、剱岳山頂では、祠に

よりかかって昼寝をするやから、小宴会をやらかすパーティまで

いて、記念写真もままなりません。そんな有りさまにあきれかえ

ったのか、いまでは天狗の姿も見かけなく、文献を調べてもサッ

パリ出て来ないようです。



▼【データ】

【山名・地名】室堂平バスターミナル。室堂は立山の信仰登山のた

め、1695年(元禄8)に金沢藩の参籠所としてつくられた。のち享

保年間(1716~36)に山小屋になった。わが国で最も古い山小屋。



【所在地】

・富山県中新川郡立山町町。富山地方鉄道立山線立山駅の東14キロ。

富山地方鉄道立山駅からケーブル、美女平駅からバス、立山室堂平。

電子基準点(標高2441.24m)と電子基準点(付)(標高2432.55m)

ある。

・地形図に室堂平、室堂ターミナル、自然保護センター、郵便局記

号、病院建物記号、交番建物記号、官公署建物記号、電子基準点記

号とその標高(2432.6m)の記載あり。



【位置】
・電子基準点:【緯度経度】(三角点位置・北緯36度34分37.17秒、

東経137度35分45.47秒)



【地図】
・2万5千分の1地形図「立山(高山)」



▼【参考】

・東洋文庫『甲子夜話・5』(松浦靜山著)校訂・中村幸彦ほか(平

凡社)1989年(昭和64):『甲子夜話』(巻七十三・六)

・『角川日本地名大辞典16・富山県』坂井誠一ほか編(角川書店)

1979年(昭和54)

・『山岳宗教史研究叢書・16』五木重編著(名著出版)1981年(昭

和56)

・『図聚天狗列伝・東日本編』知切光歳著(三樹書房)1977年(昭

和52)

・『天狗の研究』知切光歳(大陸書房)1975年(昭和50)






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山の伝承ひとり画ってん「大室山は富士山を隠す」

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みなさんこんにちは。また新しく読者登録して下さったみなさん、
よろしくお願いします。


さてきょうの山の伝承ひとり画ってんは
「大室山は富士山を隠す」

【概略】
 神奈川県と山梨県境の大室山は、丹沢のなかでも一番奥深い山で
す。その山名は山梨県道志村の大室指集落の名に由来しているとい
います。以前の地図には大群山とも書いたものもあります。

 大室山は、八王子近郊や相模原北部側から富士山方面を見ると、
手前にこの山が横たわり富士山を隠してしまうので「富士隠し」の
異名があるという。

 江戸時代の地誌『甲斐國志』に、「大群山 高山ナリ麓ヨリ登ルコ
ト五十余町頂ニ大群権現ノ社アリ此ノ峯富士ノ東面ヲササ(遮蔽)
フ故ニ武蔵ニテ富士隠ト云フ」とあり、「富士隠し」の名はかなり
古くから呼ばれていたようです。

 地元役場発行の『道志七里』にも、柳田國男の序文に「富士見町
ヨリ富士山ヲ望見スルニ『富士隠シ』ト称シ、一座ノ青山ノ外線極
メテ雄渾ナルモノアリテ其前面ニ横タハルヲ見ル。是レ陸地測量部
ノ地図ニ所謂大群山(一五八八米)ニシテ……」とあります。
・神奈川県山北町と山梨県道志村との境


……【さらに本文と出典】は筆者のページで↓
http://toki.moo.jp/merumaga/tanzawa/tanzawa05.html




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