山のはがき絵「北ア立山・天狗山と国見岳の天狗」
北ア立山・天狗山と国見岳の天狗
江戸後期、松浦靜山があらわした『甲子夜話』に、天狗たちが立山
の洞窟に集会した話が出てきます。
その洞窟は、立山の天狗山近くの天狗平周辺だという。しかし、古
い地図では西側の峰(いまの天狗山)を国見岳、東側の峰(いまの
国見山)を天狗平と記されているというから困ります。
これは明治時代以後、誤って西峰を天狗山、東峰を国見山としてし
まったのです。この呼び方が定着、いまにつづいているという。
現に西の峰は富山平野を眼下に見下ろすことができ、国見岳にふさ
わしく、東の峰は室堂に近く、昔から深夜に天狗倒しの音を聞こえ
ると恐れられていた言いつたえとも符合しているという。
しかしまあ、山の名が入れ替わっていたとしても天狗の伝承の濃い
山に違いはありません。
天狗平山荘裏手の沢には水原秋櫻子の句碑「龍膽や巖頭のぞく剱岳」
があるそうです。
・富山県中新川郡立山町(合併なし)。
▼「イラスト」と説明文をどうぞ↓
http://toki.moo.jp/merumaga/uusangac/uusangac03.html
★おわり
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- 2016年09月14日
- 山の伝承