山の軽口ばなし「北アルプス水晶岳・水晶池の伝説」
▼「北アルプス水晶岳・水晶池の伝説」
【概略】
黒部の最奥にある水晶岳は天保10(1839)年の古地図には中岳剣
とか中剣岳などと記載。これは立山の北の剱岳のように厳しい山と
いう意味らしい。山頂はふたつに分かれ、三角点のある北峰と南峰
があります。登山道は南側からついています。
しかし南峰の先は道が頼りなくなるため、普通は三角点のある北
峰へは寄らずに引き返すようです。山頂に立つと西麓に水晶池が望
めます。この池にもかつて地元の猟師たちは竜がすむと信じていた
という。
ある夏、岩苔乗越から水晶池に行ってみました。高天原へ向かう
道から分かれ、細い道の草を分けながらいい加減進んだころあらわ
れた水晶池。ナント水が干上がり池の底がヒビ割れていました。こ
れじゃ竜も干からびてしまうわなと苦笑。見上げると水晶岳が遠く
にありました。
・富山県富山市
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- 2022年11月16日
- 山歩き
山旅通信【ひとり画っ展】郵送終了のお知らせ
いつも山旅【画っ展】をご愛読下さり、有り難うございます。
さて、最近の異常な物価高騰の波は、こんな弱小通信にまで容赦
なく押し寄せ、電器量販店、文房具店等に行くたびに、値段が上が
っています。通信制作経費をいろいろと工夫を致しておりますが、
個人の努力では、如何ともし難い状態なってまいりました。
以上のようなことから誠にもって残念ながら、40余年郵送続け
たこの通信も本年12月をもって、毎月の郵送を終了することになりま
した。2023年01月からは無料開放とし、私のホームページの
https://toki.moo.jp//gaten/
の最後尾号に掲載致します。永い間のご購読有難うございました。
【ひとり画っ展】の創作はこれからも続け、上記ホーページに発
表していきますので、どうぞよろしくお願い致します。
なお、会費継続中の方には、会費終了月まで毎月郵送させて戴きま
す。
山旅通信【ひとり画っ展】の会
【とよだ 時】
https://toki.moo.jp/
- 2022年11月13日
- 山歩き
山の読みもの・言い伝え「越後・苗場山の田んぼ」
▼「越後・苗場山の田んぼ」
【概略文】
苗場山山頂はその名のように、稲田のような小さな池が湿原いっ
ぱいに広がっています。江戸後期の『北越雪譜』にも「是絶頂は周
一里といふ。莽々たる平蕪高低の所を不見、山の名によぶ苗場とい
ふ所こゝかしこにあり。…
…そのさま人のつくりたる田の如き中に、人の植たるやうに苗に
似たる草生ひたり、苗代を半(なかば)とりのこしたるやうなる所
もあり。…
…これを奇なりとおもふに、此田の中に蛙蝗螽(かえるいなご)
もありて常の田にかはる事なし、又いかなる日てりにも田水枯ずと
ぞ」とあります。
ここも古くから信仰の山。かつて水垢離をとった祓川などの行場
名や石碑もあります。私が登ったの時は小屋前の「苗場」はまだ雪
の下。秘境といわれれた秋山郷方面へ木道が続いています。
木道の上を散策しながら、秋にまた来て、この下に広がる「田ん
ぼ」に実る穂や、カエルやイナゴの姿を見たいものです。
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- 2022年10月17日
- 山歩き
山のまん画ばなし「北アルプス・黒部源流岩苔小谷のクルマユリ」
▼「北アルプス・黒部源流岩苔小谷のクルマユリ」
【概略文】
黒部源流・雲ノ平の北側直下の平地高天ヶ原。温泉が湧き野天風
呂もあります。その原のまっただ中を流れる岩苔小谷は長さ9キロ。
途中に竜昌池、水晶池などがあり源頭へ突き上げています。
源頭は雲ノ平、水晶岳、鷲羽岳、祖父岳が分かれる岩苔乗越です。
この沢は滝が多く遡行は困難といいます。一名オクノタルサワとも
いい、そのタルは滝を意味するといわれています。
ある夏、雲ノ平にテントを張りっぱなしにして7時間と、一日が
かりで高天ヶ原の露天風呂に入りに行きました。北西方向の彼方に
薬師岳の全貌が望める岩苔乗越から北側へ急下降。右手が岩苔小谷
の源流です。
高山の草木が繁茂するなか、高天原へ流れる沢水の湧き出すあた
りはクルマユリが群生し、赤に黒い斑点のある花がひときわはなや
か。まるで夢の中にいるようでした。
・富山県富山市
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★おわり
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- 2022年10月12日
- 山歩き
山の神話伝説「中央アルプス・宝剣岳の天狗岩と千畳」
▼「中央アルプス・宝剣岳の天狗岩と千畳」
【概略文】
木曽駒ヶ岳の南方に鋭い岩峰を屹立させる宝剣岳。東側直下の千
畳敷カールサギダル」と呼ばれる雪形が2体あらわれ季節を知らせ
てくれます。
山上の宝剣岳には、木曽側へ切れ落ちる肩のあたりに、西向きに
天狗の面そっくりの形をした天狗岩があります。夕方、夕陽に映え
るこの岩のシルエットは見事。このような形が目立たないことはあ
りません。
ふもとに人には昔から知られていたらしく、江戸中期の『宝暦六
年駒ヶ岳一覧記』にも、言い伝えの「天狗岩はこの岩の「義」にて
可有御座と察し、絵図にも相認め申候」とあります。
何年か前の3月、宝剣岳から空木岳をめざしました。登山口駒ヶ
根駅で山岳関係らしい人がしきりに行き先を聞ききます。雪の宝剣
は厳しく、きのう関西の学生が木曽川の谷に滑落、絶対に通らない
ようにとのこと。
そこは小心者ぞろいのわがパーティ、宝剣岳を迂回、極楽平から
稜線へ出たのでした。
・長野県宮田村と上松町との境
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- 2022年10月07日
- 山歩き