忍者ブログ
< 04月 | 12345678910111213141516171819202122232425262728293031 | 06月 >
Home > カテゴリー > 未選択

山里徘徊・田園博物「稲架(とうか・はさ)」


▼某月某日・田園博物「稲架(とうか・はさ)」




自脱式小型コンバインが普及した今日、あまり目にしなくなりまし
たが、かつては稲は鎌で一株一株刈り取って、束ね、杭や棒にかけ
て乾燥しました。


しかしいまでも小さな田んぼでの手刈りや、バインダー(刈り取り
結束機)で刈り取った稲株は地面に広げたり、杭にかけたりして乾
燥させています。


稲は刈り取ったときには、籾に20から25%の水分を含んでいるとい
う。これを干して15%以下に減らしてから脱穀をします。


稲架は、はさ、とうか、いなか、はざ、また、稲木、稲掛けなどと
もいい、横に渡した竹、棒、綱などに稲束をかける方法です。


これは、直接田んぼの地面に干せない湿田地帯で行う方法で、地方
独特の形があります。


架(はさ)が一段だけの単段架は一番簡単な方法で、100mにもな
る長さのものもあり、またコの字形やジグザグにならべ建てたもの
もあります。


この田んぼにならんだ稲架は秋の田園風物詩になっています。北陸
や山陰地方では何段仕立てにした壁のような構造にした多段架形式
があり、家の回りに作ったりします。


この多段架には垂直架と傾斜架があり、傾斜架は稲をかける面が傾
斜しており、なかには両方が斜面になった屋根形もあるという。


新潟地方ではハンノキを植えて幹を利用し多段架を組むという。最
近は鉄パイプやコンクリートの杭も使用されているそうです。


また、風の強い地方では稲架面に穴をあけ風による倒伏を防ぐなど
その地域伝統の方法を取り入れてあるようです。


私の生まれた千葉県下総地方では、オダ(小田)と呼び3本の柱に
竹などを渡したもの。


その支柱をオダアシ(小田足)とよんで子供のころから運ぶのを手
伝わされたものでした。


その他、稲を干す方法には、地干し(田んぼの地面にならべて乾か
し、2,3日乾燥したあと、束ねえふたたび乾燥する)の方法、積
み干し(ニオにして乾燥させる方法)、杭干し(棒杭にかける)な
どがあります。


なお、架干しは古く、平安時代の841(承和8)年に、最も有効な
乾燥の仕方として奨励した記録があるそうです。





▼↓【画像】と説明文をどうぞ
http://toki.moo.jp/merumaga/nonohaku/nohaku01.html






…………………………………
・山のはがき画読者募集: http://toki.moo.jp/hagakiga/
 (毎月郵送)(1971年(昭和46)創刊)
・【仕事部屋】へもどうぞ: http://toki.moo.jp/tacoroom/
・【グッズマイショップ】:https://suzuri.jp/toki-umoart
(バッグ、Tシャツ・コーヒーカップ)
・【作家応援投稿SNS】:http://gaca.jp/
…………………………………



▼終わり
………………………………………………………………………………

拍手[0回]

PR
▲page top

山里徘徊・いなかの神さま「庚申さま」


▼某月某日・山里徘徊「庚申さま」




村の辻や道ばたに、「庚申塔」と彫られた、庚申待ちの供養塔を見
かけます。


庚申とは、カレンダーや暦に記されている十干十二支(じっかんじ
ゅうにし)の一つ「かのえ(庚)さる(申)」の日。


60日に一度めぐってくるこの日、眠らずに一夜を過ごして健康長寿
を願うのが庚申待ちの信仰です。


「かのえさる」の日は年に六回ありますが、地域によって、毎回行
う所と、年の初めと終わりの2回行う所がありました。


中国の道教では、人間の体には三尸(し)の虫がすんでいて、かの
えさるの夜、寝ている間に抜け出します。


そして玉皇天帝(北極星)のところに、その人の悪事罪科を報告に
出かけます。


報告を受けた天帝は、その悪事罪科により、人間の寿命を決めると
いう思想がありました。


むらびとが「そうはさせじ」とお堂に集まり、飲食して虫を封じ込
めたとか。娯楽のない時代の楽しみの一つだったのでしょう。
・初庚申つつしみ顔の媼(おうな)連れ(広瀬直人)



▼↓【画像】と説明文をどうぞ
http://toki.moo.jp/merumaga/nonokami/nokami01.html






…………………………………
・山のはがき画読者募集: http://toki.moo.jp/hagakiga/
 (毎月郵送)(1971年(昭和46)創刊)
・【仕事部屋】へもどうぞ: http://toki.moo.jp/tacoroom/
・【グッズマイショップ】:https://suzuri.jp/toki-umoart
(バッグ、Tシャツ・コーヒーカップ)
・【作家応援投稿SNS】:http://gaca.jp/
…………………………………



▼終わり
………………………………………………………………………………

拍手[0回]

▲page top

ヤマケイ新書『日本百霊山』8番「蔵王山・役行者の叔父とわすれずの山」


ヤマケイ新書『日本百霊山』8番「蔵王山・役行者の叔父とわすれずの山」



蔵王山も噴火の山で、有史以来34回とも47回ともいう暴れ山。い
まも御釜の北東部丸山沢では噴気活動が続いています。鎌倉時代の
噴火の記録では、ユズの大きさの石が雨のように降ってきたという。
山名は役ノ行者の叔父の願行という坊さんが奈良県吉野金峰山(き
んぷせん)から蔵王権現を勧請(かんじょう)して、まつったから
だという。
・山形県と宮城県との境。



…………………………
★本書は私が勝手に選定した100の百霊山です。税込み950円。書
店にないときはご注文をお願いします。アマゾンなら確実に入手で
きます。
・山は神仏や精霊、天狗や怪異と人の出会う霊域 神話や伝説を訪
ね高峰から里山まで日本全国の百山を紹介…



▼「イラスト」と説明文をどうぞ↓
http://toki.moo.jp/merumaga/reizan/reizan08.html




…………………………………
・山のはがき画読者募集(毎月郵送): http://toki.moo.jp/hagakiga/
  (1971年(昭和46)創刊)
・【仕事部屋】へもどうぞ: http://toki.moo.jp/tacoroom/
・【グッズマイショップ】:https://suzuri.jp/toki-umoart
(バッグ、Tシャツ・コーヒーカップ)
・【作家応援投稿SNS】:http://gaca.jp/
…………………………………




★おわり
………………………………………………………………………………

拍手[0回]

▲page top

恐山「弁慶と常陸坊海尊」


………………………………………………………………………………
恐山「弁慶と常陸坊海尊」



恐山「弁慶と常陸坊海尊」ヤマケイ新書『日本百霊山』のうち3番。
恐山は霊場の総称。日本三大霊場のひとつ。ここは死者の魂が集ま
るとされ、夏には多くの人がイタコの「口寄せ」を聞きに集まりま
す。ここには常陸坊海尊伝説があります。義経が衣川で戦ったとき
海尊は山寺に出かけていたという。その海尊が江戸時代になって姿
をあらわしたという。
・青森県むつ市。
・本書は山の漫画家とよだ 時が勝手に選定した100の百霊山です。
税込み950円。
・山は神仏や精霊、天狗や怪異と人の出会う霊域 神話や伝説を訪
ね高峰から里山まで日本全国の百山を紹介…
【続き】→http://toki.moo.jp/merumaga/reizan/reizan03.html



……………………………………………………………………

拍手[0回]

▲page top

某月某日「日光・古峰ヶ原の天狗隼人坊」


某月某日【山の伝承・民俗画】「日光・古峰ヶ原の天狗隼人坊」



古峰神社は、もと山伏の道場でしたが、明治の廃仏棄釈で神道に切
り替えた神社。しかし参拝者は古くからの天狗がお目当て。


天狗の名は隼人坊。大峰山の前鬼後鬼の子の妙鬼童とされ、山伏宿
の石原家は代々前鬼隼人坊を名乗り、祖先はこの妙鬼童だとされて
います。


江戸時代の文政7年、水野出羽守が日光奥山の天狗たちに、古峰ヶ
原の隼人坊の名で「来年、将軍家が日光に来るので山中の天狗は当
日は他の山に撤去するよう」との高札を建てた文書が残っています。


家康の化身だという日光の天狗・東光坊が押さえきれなかった天狗
たちも隼人坊にはかなわなかったというエピソードです。


ここは三つの石が重なっている古峰神社の奥社。抜けるような青空。
ベンチに陣取りガスに火をつけます。


ラーメンがやたらとうまい。時間が止まったようなひとときでした。
・栃木県鹿沼市





▼「イラスト」と説明文は下記からどうぞ。
http://toki.moo.jp/merumaga/yamatabi/yamatabi07.html





…………………………………
・山のはがき画読者募集(毎月郵送): http://toki.moo.jp/hagakiga/
  (1971年(昭和46)創刊)
・【仕事部屋】へもどうぞ: http://toki.moo.jp/tacoroom/
・【グッズマイショップ】:https://suzuri.jp/toki-umoart
(バッグ、Tシャツ・コーヒーカップ)
・【作家応援投稿SNS】:http://gaca.jp/
…………………………………




★おわり
………………………………………………………………………………

拍手[0回]

▲page top

▲page top